本屋さんのダイアナ

本・映画の記録

柚木麻子さんの『本屋さんのダイアナ』

インスタでフォローしてる方が載せてはって

読みたかった1冊。

親友になった2人の女の子が

小学生から大学生、社会人になるまでの物語。

性格も育った環境もまるで違う2人だが

読書の趣味が同じで互いのことを羨ましく思うほど

認め合っていた。

でも些細なきっかけで仲違いして

10年口を聞かなかった。

その間のそれぞれの葛藤を描いている。

女子特有のマウンティングや群れ、仲間外れ

親への反発、思春期独特の悩みなど

すごく共感できる場面が多く

10代の頃に読んでいたらよかったな~

もう少し楽に生きられたんじゃないかと

思わせてくれる内容。

主人公のダイアナも好きだけど

その母であるティアラのキャラが最高で

こんなお母さんがいれば頼もしいなと

私は個人的に大好きなキャラクター。

(ちなみに2人とも生粋の日本人)

印象に残ったフレーズは

『人と人とのあいだでは、相手が自分と

同じ境遇にいるときは仲よくできても、

相手が自分より高く飛躍すると、

友情がこわれるというばあいがないではありません』

これは特に女子だとよくあるんだろうな~

自分もあったな~ってすごい的を得た言葉!

『周囲の押しつけや思い込みに縛られて、

知らず知らずのうちに自分で自分に呪いをかけている』

これも思春期によくある!

周りが思う自分のイメージや勝手な理想像を掲げすぎて

息苦しく生きにくくなる、本当の自分が

一体どんな人間なのか分からなくなる感じ。

『優れた少女小説は大人になって読み返しても、

やっぱり面白いのだ。

あの頃は共感できなかった心情が手にとるようにわかったり、

気にも留めなかった脇役が俄然魅力を持って輝き出すこともある。

新しい発見を得ることができるのと同時に、

自らの成長に気づかせられるのだ』

これも本だけに限らず映画などでも経験した感覚。

自分の立場が変わると視点も変わり

感情移入する人物が変わったり

全く違う場面で感動したり

同じ本なのに全然違う反応をする自分に

びっくりすることがある。

今手元にあるお気に入りの本たちも

数年後、数十年後に読むと

きっと全く違う物語に感じられるはず。

だから本は面白いんだな!と気づかされた♥

素敵な1冊に出会えて嬉しい!

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