前に図書館の10代向けコーナーに
置いてあって気になって読んだ
『いのちのパレード』に
関連作品で載っていた『空へのぼる』
同じ八束澄子さんの本。
今回も助産師さんによるいのちの授業があったり
親に置いていかれた15歳差姉妹が
姉の妊娠、出産を通じて
命、家族について学んでいくストーリー。
姉の桐子とその彼の軍司の職業である
庭師と空師の仕事についても
細かく描かれていて
特に空師という仕事はこの本で初めて知った。
突然ある日親がいなくなった姉妹に
救いの手を差し伸べたのが
おばあちゃんの妹にあたる大おばちゃん。
家族になった3人の暮らし。
不器用ながらも真っすぐな姉妹
それを深い愛で包み込むおばあちゃんの存在が
何とも愛おしい家族。
姉、妹それぞれの葛藤には
やはり親に置いていかれたことが
背景として色濃くあった。
そのマイナスな感情、悩みが
いのちの授業や自分の妊娠を通して
少しずつ変化していくところに
新たな命の誕生って
たくさんの意味を持っていて
何よりも尊いことだと再認識した。
八束さんの作品は命への愛で溢れている。
自分は自分の意志で生まれてきたこと
今生きていることが尊いことを
強く強く訴えている。
だから十代におすすめの図書コーナーに
置いてあるんだと納得できる。
これからもたくさんの人に読まれますように!
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