先週読み終えた
小川糸さんの『にじいろガーデン』
最近の中では1番集中して
短時間で一気に読んだ気がする。
今までの糸さんのイメージとはまるで違う
新しい世界を見せてくれた、そんな1冊。
レズビアンのカップルが
それぞれの子供と4人で
新たに家族として知らない土地で
生きていく物語。
読み始めは『ん?レズビアンのお話?』と
不思議な気持ちでいっぱいだったのが正直なところ。
でも読み進めていくうちに
どんどん登場人物の人柄に惹かれ
関係性に惹かれ夢中で次のページを目指した。
結婚とは、家族とは何かを問いかけるシーンが多くて
その度に考えさせられた。
家族4人それぞれの目線から描かれた4章構成が
また素敵で登場人物1人1人の心情を深く知ると
愛おしく思えてくる。
『男女だったら、そこに愛がなくても
赤ちゃんができちゃうのに、
男同士や女同士ではどれだけいちずに愛し合っても
決して赤ちゃんを授からないなんて、不公平すぎるではないか』
これを読んでハッとさせられた!
確かにそうだし悲しい現実だなと気付かされた。
『結婚ていうのはね、たぶん、幸せ探偵団を
結成するみたいなものよ。
時には髪を振り乱したり、大きな敵と闘ったりしながら、
それでも幸せのために前に進んでいくの。
ふたりにとっての幸せは、同じものなの』
幸せ探偵団という言葉がとても気に入った♥️
『残されるって、本当に辛いよね。
楽しかったり幸せだった思い出を瓶に保存しといて、
それをちびちび出してきてはさ、残りの人生を
食いつないでいかなくちゃいけないんだもの』
すごく糸さんらしい素敵な表現だな~と
グッときた台詞。
人を愛することに性別も年齢も関係ない。
家族とは血の繋がりじゃなくて心の繋がりだと
強く強く伝えてくれる家族のお話。
結末はハッピーエンドじゃなかったけど
タカシマ家の続編、ぜひ読んでみたい!
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